戦争はいけないが、反戦デモみたいなのに

効果があるとは思えない。

 

 

 遠い国で戦争が始まったと聞いた。それ自体にさほど興味はないが、戦争に反発

する「反戦デモ」が世界各国で行われているらしい。もちろん戦争は一刻も早く止

めなければならない。ただ、当該国でもない国で「反戦デモ」を行うのは、あまり

にも不可解だ。非当該国には、戦争を始めた国への制裁や圧力が求められるが、そ

こに個人が反戦デモを行うことに、理解できないのだ。例えば、東京近郊で反戦

モを行ったとして、戦争を始めた人物にとって何か不都合があるだろうか。(いや

ない。)

 むしろ、非当該国までに影響を与えることに、そのような人物は快感を覚えるの

はないか?

 

 そうではない、つまり、戦争が起こったとして、我々個人ができることは、反戦

デモを行うことでも、あるいは、戦争を始めた国の国民を非難したり、差別したり

することでもない。ただ戦争が一刻も早く終わるよう祈ることだ。

残念なことに、個人はこれよりほかにすることがない。

 反戦デモに参加し、戦争という行為に怒ること、これは、感情が優先されている

という点で、むしろ戦争をする心理と同じだと言っていい。平和とは、そんなもの

ではない、平和とはつまりは怒らないこと、論理をもって、感情を押し殺し、穏や

かに、その平和を守ることだ。険しくする顔に平和はやってこない。

 ここを意識しておこう。